ABOUT"モンマスティー"とは?
一杯のミルクティーにかける想い
その物語をご紹介します
はっきり言って僕(オーナー)は紅茶の専門家でも何でもない。毎日毎日、師匠に教わった特製のミルクティーだけを大切に作る日々。ストレートティーや豆乳入りの紅茶なんかを作らないのは単純に技術がないということもあるし、そもそも僕の好きな味ではないからだ。
自信を持っておいしいと言えるものだけを届けたい。そしてこのモンマスティーを通じて誰かが少しでもホッとひと息幸せを感じてもらえるように...ただそれだけなのだ。
その思いは、これから語るひとつの物語からはじまった。
モンマスティーは富士山生まれ?
2004年9月15日、僕は富士山に登った。別に好きで登ったわけではない。誘われるままに行っただけだった。
その頃の僕は最悪な時だった。衝動的に長年いた会社を辞めた。僕のわがままで。養う家族がいた。でも嫌で嫌で仕方がない会社だった。「辞めても親か誰かが助けてくれるだろう。就職だってすぐできるだろう」そう思っていた。要するに、簡単に人生捨てたわけさ。
就職活動したが、33社落ちて途方に暮れる毎日。やることないから毎日パチンコ屋に。仕事は見つかったりしたが、すぐに嫌になり転職を繰り返した。
そんな時だ。見るに見かねてなのか、師匠である「紅茶の店 ケニヤン」の社長からちょくちょく山に行こうと誘われるようになった。気乗りしなかったが、とにかく暇だったので僕は旅に出ることにした。先の見えぬ旅に。そのはじまりが富士山だったのだ。
いや〜キツかったキツかった。絶対に頂上まで無理だと思った。上を見ないで一歩一歩。連れのみんなは慣れたもので、僕が常に遅れた。しかし待っていてくれたんだ。そして頂上までたどり着いた時だった。「よし、店やろう!」と決めたんだよ。早々に旅行会社に電話して、ロンドンに行くことにした。
師匠は何かを伝えたかったのか? それはわからない。店をやるのか、その当時決まっていた就職先に行くのか。家族の安定を考えたら『就職』だったのかもしれない。しかし苦難の道を選んだ。答えはまだ出ていないが、後悔なんてしていない。霊峰富士が導いてくれたんだもの。モンマスティー誕生のすべては富士山のてっぺんから始まった。
紅茶=ロンドン。本当に単純な理由で
僕はロンドンに飛んだ
海外に詳しい友人を訪ねて、ロンドンで押さえておくべき地域やカフェ等のお店をリストアップしてもらい、旅ははじまった。
現地に着いた僕はとにかく聞けない、喋れない...。それでもその方が物語にはいいやと街をふらついた。一軒一軒カフェ巡り。しかし全くピンと来ない。というよりも、そもそも紅茶の店なんてなかったんだ。ただ、最後に残ったお店があった。リストには『親切なおばさんがやってるお洒落な店』と書いてあった。あまりにも気になって、現地の友人に詳しい道を聞き、やっとこさ見つけたのだった。
その店、『モンマスコーヒー』の店頭に立つと何故か気を感じた。迫力を感じた。大きく手を広げ、目を閉じた。そうすると、ものすごい何かを感じたのだった。これしかないと思った。
恐る恐る入ると、ニコニコした女性が声をかけてくれて、コーヒーのサンプルを小さなカップでくれたんだ。感動したよ。案内してくれたのは小さな席。おいしいコーヒーだった。言葉がわからなくても、親切ってこんなに心地良く伝わって素晴らしいものなんだとわかった。"おいしいものを作り、人を幸せにする"。 モンマスティーの基本コンセプトはここで生まれた。
生涯こんなにワクワクしたのは初めてで、ホテルに帰っても高揚した気持ちを抑えるのが大変だった。そんな旅だった。ロンドン最終日に青写真ができたんだ。イメージは、外のベンチでお洒落なおじさんたちが談笑していた光景。これだとひらめいたんだ。
のちに、この店のある通りが「モンマス通り」だと知り、僕の店もここにちなんで「モンマスティー」と名付けた。
物語を描く旅は大成功!